ムクゲは美しい花を咲かせることから、庭園や家庭の庭で人気のある植物です。
しかし、ムクゲを植える際にはいくつか注意が必要です。
今回の記事では、ムクゲを植えてはいけない理由やその背景について詳しくご紹介します。
また、ムクゲを植えることのメリットや育てる上での注意点、鉢植えで小さく育てる方法についてもご紹介します。
ムクゲを植える際のお役に立てれば幸いです。
ムクゲを植えてはいけない理由は?
ムクゲは、庭に植えてはいけない理由がいくつかあるとされています。
ムクゲを庭に植える際には、以下の点に注意しましょう。
理由① 縁起が悪いから?
ムクゲは、植えると縁起が悪いとされています。
理由としては、
ムクゲは、古くから”災難を招く凶木”とされていたり、華道の伝統的な観点からも避けられてきたという経緯があります。
その為、ムクゲを庭に植えることは縁起が悪いとされているようです。
ただし、これらを信じる信じないは個人の自由なので、気にしすぎることは無いでしょう。
理由② 害虫が付きやすいから
ムクゲを植えてはいけない理由の一つに、害虫が付きやすいことが挙げられます。
ムクゲは、アブラムシやハダニなどの害虫がつきやすい植物です。
これらの害虫がムクゲに集まることで、他の植物にも悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、ムクゲに寄ってきたアブラムシが他の植物や野菜などに移動してしまうことで、
庭の広範囲にわたって害虫被害が起きることがあります。
その為、ムクゲは害虫が付きやすいということを念頭に置き、定期的な剪定や駆除を徹底して行うことを心がけましょう。
理由③ 目隠しに向いていないから
ムクゲはその特性から目隠しとして適していないため、目隠しとしては植えてはいけないとされています。
ムクゲは落葉樹で、冬の落葉期になると葉を落として枝だけになります。
そのため、冬は目隠しとして機能せず、植えることで後悔するかもしれません。
目隠しとして植物を植える際には、竹や常緑樹などのある程度の高さがあり、
そして、一年を通して密集度の高い植物を植えると、目隠しとして役立つでしょう。
ムクゲを植えることで、ムクゲの美しい花を楽しむことはできますが、目隠しとしての役割を期待する場合には、ムクゲの特性を理解し、別の植物を選ぶことが重要です。
理由④ 落ち葉の掃除が大変だから
ムクゲを植えてはいけない理由の一つに、落ち葉の掃除が大変であることが挙げられます。
ムクゲは落葉期になると大量の葉を落とすため、その管理が手間となることが多いです。
まず、ムクゲは落葉樹であり、秋~冬にはほとんどの葉を落とします。
この落ち葉が庭や歩道にたまると、庭や歩道の景観が悪くなるだけでなく、滑りやすくもなるため安全面でも問題が生じます。
また、落ち葉が湿るとカビが発生しやすくなり、病害虫の温床になることもあります。
落ち葉の管理が難しい場合や手間をかけたくない場合には、ムクゲは適していないかもしれません。
庭に植物を植える際には、管理のしやすさなども考慮して、植栽計画を立てることが重要です。
ムクゲを植えるメリットは?
上記では、ムクゲを植えてはいけない理由についてご紹介してきましたが、
ムクゲは植えることで得られるメリットも多くあります。
以下では、ムクゲを植えることで得られるメリットについて、一つずつご紹介します。
生命力が強く育てやすい
ムクゲの大きなメリットの一つは、その強い生命力です。
その為、忙しい人や植物を育てる初心者にとって、ムクゲは非常に扱いやすい植物となります。
ムクゲは耐暑性・耐寒性があり、多くの気候条件に適応できるため、特別な気候管理が不要です。
この特性から、日本の気候と相性が良く、庭や街路樹として植えられていることが多いです。
育てやすく丈夫な植物をお探しの際は、ぜひ一度ムクゲを植えてみてはいかがでしょうか。
植える場所を気にしなくて良い
ムクゲのもう一つの大きなメリットは、植える場所を選ばない点です。
これは、ガーデニングの自由度を高める要因となります。
上記でもご紹介した通り、ムクゲは生命力が強く、様々な環境条件に適応できるため、直射日光が強い場所からあまり日光が当たらないところまで、幅広い場所で育ちます。
この適応力の高さにより、ムクゲは庭のどこにでも気軽に植えることができます。
良い花言葉が多い
ムクゲを庭に植えるメリットの一つとして、良い花言葉が多い点があげられます。
ムクゲの持つ良い花言葉は、
「新しい美」「デリケートな愛」「慈しみ」「繊細な美」「信念」「説得」「尊敬」などです。
ムクゲはその色鮮やかな花から、庭先のガーデニングとして人気があるだけでなく、良い花言葉が多いことから母の日や誕生日のプレゼントとして贈られることもある植物です。
ムクゲの良い花言葉を知ったうえで植えると、ガーデニングがより楽しくなるかもしれません。
花を楽しめる期間が長い
ムクゲを庭に植えることで得られる大きなメリットは、花を楽しめる期間が長いことです。
ムクゲは、7月から10月前半にかけて花を咲かせます。
ムクゲは梅雨から咲き始め、夏の暑い時期に色鮮やかな花を次々と咲かせ、そして秋まで楽しめるという、非常に長い開花期間を持っています。
この長い開花期間により、一度植えるだけで、長い間ムクゲの花の美しさを楽しむことができ、
庭に彩りを加えることができます。
長期間に渡って花を楽しみたい方にとって、ムクゲは理想的な植物と言えるでしょう。
ムクゲが枯れる原因は?
ムクゲは比較的丈夫な植物ですが、適切な管理がされていない場合には枯れることがあります。
ムクゲが枯れる原因にはいくつかの要因が考えられます。
①根詰まり
ムクゲを鉢植えで育てている場合、ムクゲの根が鉢の中で根詰まりを起こすと枯れることがあります。
根詰まりが起きると根が水分を十分に吸収できず、枯れてしまいます。
ムクゲが根詰まりを起こした場合、新たに大きな鉢に植え替えるか、広い場所に植え替えると良いでしょう。
②害虫被害
ムクゲにつきやすいアブラムシやカミキリムシの幼虫などの害虫を、駆除せずに放置していると、それらの害虫がムクゲの葉などを食い荒らしてしまいます。
虫がついているのを見かけたら早急に駆除しましょう。
適切な管理を行うことで、ムクゲの健康を保ち枯れるリスクを減らすことができます。
ムクゲを元気に育てるためには、これらの管理に注意を払い、適切なケアを行いましょう。
小さく育てる鉢植えでの育て方
ムクゲを小さく育てるために鉢植えで育てる方法は、スペースが限られている方や管理を容易にしたい方におすすめです。
ムクゲを鉢植えで育てる際は、以下の手順で行ってみてください。
日当たりと水やり
ムクゲは丈夫でどんな環境でも育つことができますが、なるべく日当たりの良い場所を選びましょう。日当たりが悪いと花つきが悪くなる可能性があります。
水は、土の湿り具合を確認して表面が乾いていたら与えるようにしましょう。
水の与えすぎには注意が必要です。
また、鉢は排水穴があるものを選びましょう。
植え付け
12月から3月に植え付けを行いましょう。
大きさは、苗よりも1回りか2回りほど大きな鉢に植え付けましょう。
土
赤玉土:腐葉土を7:3の割合で配合した土を使用するか、市販の花木用の培養土を使用すると良いでしょう。
肥料
植え付け時に緩効性肥料を混ぜ込み、さらに、7月から9月にかけて同じ肥料を追肥すると、花つきが良くなります。
植え替え
1年~2年に1回、新たに大きな鉢に植え替えましょう。
鉢植えにすることで、ムクゲを小さく育てることができ、
スペースを有効に使いながらムクゲの美しい花を楽しむことができるためおすすめです。
まとめ
今回は、ムクゲを植えてはいけない理由や枯れる原因、小さく育てる鉢植えでの育て方についてご紹介しました。
ムクゲは、害虫の付きやすさや掃除の手間がかかる点などから植えてはいけないとされていますが、それらにきちんと対策を講じていれば植えることは可能な植物です。
ムクゲを植えるかどうか検討している方は、今回ご紹介したポイントに注意して植えてみてはいかがでしょうか。
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